小倉昌男の福祉革命―障害者「月給1万円」からの脱出 (小学館文庫)
久々に読んだ本の紹介などを。
小倉昌男の福祉革命―障害者「月給1万円」からの脱出 (小学館文庫)
- 作者: 建野友保
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2000/12
- メディア: 文庫
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生産性では劣りがちな障害者を労働者として普通に雇用するというのは、我々障害者の周辺の人間にとっては逆転の発想なんですが、企業としてはそれが当たり前の姿なんだよなぁ。そう再確認させられました。障害があるからこそ、できることがある。ともに生きて行ける。そう思えて、うれしかったです。蜜柑を見ていても、その真面目さやコツコツ取り組む様子なんかは、とても私真似できないですもん(笑)。
しかし、障害者自立支援法の成立によって現在多くの障害者の受け皿であるところの作業所での就労が困難になることが確実となりました。作業所で働くために、工賃以上の支出(利用料や光熱費等)を支払わなければならなくなってしまったのです。私たちはいったいどうしたらいいのか? 収益を上げられる作業所を、これから作って行かなければならないということなのでしょうか。障害者も、市場経済の荒波の中で生きて行けということなのでしょうか。
障害者雇用に熱心な、小倉さんのような経営者の方がいっぱい出てきてくれるといいなぁと思うと同時に、私たちも攻めていかなくてはいけないのだなぁ、と思いました。障害者自立支援法が成立する前なら、「いい話だなぁ」で読めた本なのでしょうが、今となっては身に迫ってくるものが大きすぎて。ものすごく考えさせられました。