在宅介護者:4人に1人が「抑うつ」状態…厚労省研究班

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060501k0000m040073000c.html

毎日新聞より。
これ、すげー判る。私は老人を介護してるわけじゃないけど、障碍児の親なんで、広義では「介護者」と言えるんだろう。「うつっぼくなってるな〜」と思うことは、自分でも、しばしば、ある。

 在宅で介護を担う人の4人に1人が、うつ病の代表的な症状である「抑うつ」状態にあることが、厚生労働省の研究班による調査で分かった。高齢者が高齢者を介護する「老老介護」の場合、介護者の約3割が「死にたいと思ったことがある」と答えた。研究班は「在宅介護の推進には、介護する人の心のケアが欠かせない」と指摘している。

 うつ病傾向を見る国際的な指標「自己評価抑うつ尺度」(SDS)を使ってさらに詳しく調べたところ、全体の23%が軽度から重度の「抑うつ状態」だった。65〜74歳が最も高く27%に達した。
 また、「死んでしまいたいと思ったことがある」(「少しある」を含む)と答えた介護者の割合も、65歳以上で約3割にのぼった。65歳未満では2割前後に過ぎなかったが、10ポイント近く上回った。
 しかし、実際にうつ病の治療を受けている人は、全年代を通して3%台と少なかった。
 主任研究者の保坂隆・東海大教授(精神医学)によると、SDSで「抑うつ状態」と判定される割合は通常、健康な人の2〜3%、がん患者で約20%程度という。

今この「自己評価抑うつ尺度」って奴やってみたら、落ち込み気味のときの私だと、軽く50ポイント超えるもんね。今現在は元気なんで、20ポイント台ですけども。
私はストレス過多の状態が続くと先に身体に出る方で、腹痛で動けなくなる(過敏性腸症候群なのです)ので、知らないうちにストレス溜まってて、ということはあんまりないんですけど。でも自覚しててもたまるもんはたまる。こりゃ医者行った方がいいかな?と思うこともちょいちょいあるし、帯状疱疹になって倒れたこともある。障碍児を持つ友人知り合いにもストレスからくる症状に悩まされてる人は珍しくない。

しかし、介護者の抑うつ割合、通常の10倍、がん患者をも上回る割合ですぜ!! ただ事じゃないよ。「介護する人の心のケアが欠かせない」全くその通りですよ。いかに介護者に対する支援が貧弱か。これは高齢者介護中心の調査だけれど、障碍児の親の場合、ほぼ自助努力のみに任されていると言ってもいい。
自分から足を踏み出す気力のない人は勝手に死ね、そう言われてるような気がする。つか、介護者を助けるシステムがないんだから、実際そう見なされているのか。でもストレスにさらされている人に、努力を求めるのは酷だ。いや、抑うつ状態ならそんなことはまず無理だ。やはり、見捨てられている気がする。

障碍者の介護現場で、この調査、やってほしい。高齢者介護に比べて介護期間が長いことが多いから、もっと抑うつ率はあがると思うんだけどな。

まずは、この調査結果から、厚生労働省がどういう動きにでてくるのか。それを見ていることにしたい。